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  • 永六輔の学校ごっこ Part6 ➂

     さて、お話が一件落着して、岸さんが歌うことになりました。歌は、12月のパーティーと同じ「VINCENT」です。今回は岸さんソロに、ヤング101Jr.の内田巨輝さんがコーラスをつけてらっしゃいました。息が合っていて、新鮮なデュエットでした。
     冒頭、永さんからは、この歌がゴッホのことを歌ったという簡単な説明がありました。私は前回のパーティーで聴かせてもらった後、歌の歌詞と日本語訳を復習していたので、今回は以前にも増して歌の中の世界に浸ることができました。ヒアリングの苦手な私としては、英語の歌を聴くときは、こういうちょっとした予習・復習をしておく方が、よりいっそう歌を楽しめるみたいです。
     今回、岸さんの歌は、この1曲だけだと思っていたのですが、その後、ジュニアと共に「翼をください」も歌われました。この歌では3人の女性コーラスも加わって華やかさが増し、声の層も最後にいくほど まとまっていったような気がします。
     それにしても、つくづく岸さんの歌声は存在感があるなあと思わされました。「翼をください」の2番冒頭など、男性2人で歌われていたようなのに、私の耳には岸さんの声しか聞こえませんでしたよ。それはKanameが こおろぎフィルターのかかった耳で聴いていたから? でも岸さんは、あの こおろぎ’73の中にいても目立つ歌声だったのですもの、その岸さんとデュエットをした内田さんの声が控えめに聞こえてしまったのにも頷けますよね!?

     正直、今回のコンサートはメインの永六輔さんよりも岸さんの歌声がめあてでした。(もちろん、永さんのお話が面白いことは知っていたので、それも楽しみにしてましたけどね) そして、岸さんが歌われたのは2曲だけではあったけれど、聴きに行って正解だったと思いました。
     トークの最中はニコニコされていた岸さんの顔が、前奏が始まるとピリッとされたところや、会場にいる人たち全員の顔を見ていくかのように、客席の全ての方向に向いて歌われていたところなど、優しい歌声からだけでなく、しぐさからも岸さんの雰囲気を感じ取ることができて、それがライブならではだと思いました。
     過去に録音されたレコードやCDも私にとってはお宝ですけど、それにも増して、こうして生で歌われる場に居合わせることができ、五感全てで音楽を楽しませていただけるというのは、とてもありがたいことだと思います。これからも機会がある限り、10枚のCDよりも1度のライブを選びたいと思ってしまいます。(本当は「どっちも!」というのが正直なところですが)
     岸さんの歌声に感謝!!

    <蛇足>

     岸さんは、この日、シャツの濃緑色に合わせて、”カッコイイ”ジャケットを用意されていたのだそうです。が、着るのを忘れ、家に置いたまま出発してしまったんですって。首まで隠れる上着を着ていたので、ジャケットを着ていないことに、本人はおろか家族の誰も気付かなかったのだそうです。
     だけど、そのおかげで、シャツの上にダークグレイのニットを重ね着した、オシャレな(<ここ大事)休日のお父さん風 岸さんを拝見することができました。