手紙 ~悩んだあげくに出してしまう~
岸さんと初めてお会いできたのは2002年の10月でしたが、話は春頃までさかのぼります。
このサイトが作りたての頃です。メンバーの顔と名前が一致しないほど、こおろぎ’73のことを何にも分かっていない状態だったので、私は日々情報集めに走り回っていました(ちょっと大げさ)。そんな中で、岸さんの会社の連絡先を知ってしまったのです。
いや、しかし…、サイト上にプロフィールや似顔絵を載せていることに対して許可をもらいたいとは思いつつも、連絡するのは非常にためらわれました。だって、岸さんが こおろぎ’73だったのは25年も前のこと。今になって「ファンなんです~」という手紙を仕事先に送るなんて、それはあまりに怪しすぎだと思ったのです。そして、考えつつ悩みつつ時間は過ぎていきました。
それから6月がやってきて、8月にNHKで放送される「思い出のメロディー」に、ヤング101が出演するという情報が飛び交うようになりました。それを聞いていて、岸さんはどうされるのだろうと思いました。以前にヤング101が登場した回の「思い出のメロディー」には参加されていたのだから、今回ももしかすると出演していただけるのでは…? と思ったのです。だけど、放送のことをご存知なければ、元も子もないし…と悶々。
そこでとうとう、前からサイトのお知らせをしたいと思っていたことも重なり、「えぇ~い、手紙を送って訊いてしまえ!」と火が点いてしまったのでした。
7月になって、ようやく岸さん宛の手紙を出すことができました。
「うわ~、出しちゃったよ~、どうしよう~」…とジタバタする往生際の悪いKaname。何度も読み返してから送ったとはいえ、何か失礼なこと書いてしまったかも…とか、すごく怪しい手紙だったに違いない…とか、悲観的な想像ばかりしていました。
でも、それも束の間のこと。すぐにメールでお返事を頂いてしまったのです。
ビックリしましたよ~。 これまでの経験上、お返事もらえるなんて思ってもいなかったのです。私の手紙は、サイトのお知らせやTV出演していただけたら嬉しい…といった、回答を頂かなくてもいいような、ある意味一方的な内容だったんですもの…。
岸さんからのメールで、サイトに関しては「問題ない」と言ってもらえました。岸さんが唯一連絡先をご存知だった さとさんにも、ここのことをお知らせしていただけることになりました。サイトへのツッコミや感想、「思い出のメロディー」収録日には仕事で海外へ行っている予定だということも書いていただけていたのです。その文面からにじみ出ているお人柄に感動したKanameは、10月にコンサートスタッフとして岡山にいらっしゃるというのを聞いて、即座に、そのコンサートに行くことを決めたのでした。岸さんから教えていただけたのだから、押しかけても許されるかなと思って…。それに、この機会を逃したら、もう二度とお会いできるチャンスは無いかもしれないと思ってしまったんです。
前置きが長くなりましたが…そういうわけで、私のスケジュールには最優先事項として10月2日のコンサートが書き込まれたのでした。