銀河の向こうにある世界へ行きたいと祈っている”僕”の歌。
辛いことが何も無い星の世界へと行きたがっている歌詞だけを読むと、天国に行きたがっているように取れなくもないのですが、こおろぎ’73の若さ溢れる まっすぐな歌声を聴いていると、逆に、生きることへの希望と力強さを感じる詞だと思います。目の前には、暗黒の大宇宙ではなく、満点の星が輝いている明るい星空が広がります。
曇りも憂いもない伸びやかなソロは、理想の世界があることを疑わない”僕”の心情を表すかのように朗々とサビを歌い上げます。
そして、それを包み込む柔らかなハーモニー!
この歌収録の こおろぎ’73単独EP(4曲収録)は、岸さん時代の こおろぎ’73が最後に残した、最高峰のオリジナル・レコードだと思います。1面1曲目の この歌は、TV番組でも歌われたことがあるらしいので、当時、耳にしたことのある方もいるのでは?
歌/こおろぎ’73
作詞/甲山政弘 作編曲/渡辺宙明
CH-41 (1977/2)
※詩集「長い道」(著/甲山政弘)より