キャタック・ダンス・プラザ10周年記念ディナーショー ⑥

Starry Night ~岸さんのソロ!~

 MCの後、「1曲聴いて下さい」と、次の歌の紹介になりました。
 プログラムには「Vincent」と書かれていたけれど、さとさんの曲紹介は「すたーりん、すたーらいと」と聞こえて、????でした。スターリンだなんて、人の名前ですよね!<自己ツッコミ
 でも、これ、本当は「Vincent」の副題「Starry Night」だったのです。ヴィンセント・ヴァン・ゴッホが、どれほど人に受け入れられなかったかということを、彼の描いた絵の内容とともに歌った歌でした。<実はこの説明、全て岸さんからの受け売りです。タイトルが人の名前というとこだけ当たってましたね!

 その「Starry Night」、岸さんのソロに、さとさん、津島さんがコーラスをつけていました。以前より、岸さんの英語の歌を聴きたいーと言っていたファンがチラホラいましたが、その、興味津々、一度は聞いてみたかったという夢を叶えていただいたように思えて、ここでもまた感動してしまいました。
 そして…そして…、岸さん! 30年前よりも、だんぜん歌に深みが出てきてらっしゃる! 歌手生活よりも、引退されてからの歳月の方が長かったというのに、歌えなくなっていないどころか、昔よりも1年前よりも さらに素敵な歌声になられていることが嬉しかったです。そういえば、6年ぐらい前にも、さとさんと一緒に和田昭治先生のレッスンを受けてらしたと仰ってましたもんね。歌そのものがお好きだったからこその、今の歌声だと思いました。英文歌詞を覚えていないので、どこがどうだったと細かいことを書けないのが悔しいです。(伸ばし気味の語尾の響きがステキだったなあ…)
 そんな感じで岸さんの声に聴き惚れていたので、私は さとさん、津島さんのコーラスを、あまりよく覚えていません。スミマセン。
 「Starry Night」は、こおろぎ’73の音盤として残っている中には無いタイプの歌でしたが、さとさん、津島さんが加わって3人全員のハモリになった瞬間、それはもう、こおろぎ’73以外の何者でもない響きになりました。津島さんの声が聞こえにくいところまで一緒!(これはKanameの耳のせい) このコンビネーションがあるからこそ、ソロもさらに引き立つのだと思いました。そして、この響きがある限り、どんな歌を歌おうとも こおろぎ’73らしさは失われないなと感じました。

 歌い終わったところで、簡単にメンバーの名前紹介がありました。
 さとさんが、自分で自分のことを「デブを担当」って仰ってましたね。その前に、3人の中で一番いい男だという発言がありましたが、後の この一言のせいで、霞んでしまいました。残念。そのキャラを維持するのにお金が掛かっているとのことでしたが…、さとさん、膝に来ないよう、気をつけてくださいね。

 そして、さとさんがサクサクと、幕間の15分休憩をお知らせ。「番組はまだまだ続きます」…と、こおろぎは舞台を降りました。津島さんがよろめくように さとさんに横体当たりをし、さとさんが津島さんを押しやりながら退場。津島さんは さとさんを追いかけ、その津島さんのお尻に蹴りを入れる振りをしながら、岸さんも退場していきました。そんなこんなで、「Starry Night」の落ち着いたアダルトな雰囲気とは裏腹に、「おろぎ」キャラは最後まで漫才師っぽかったのでした。

クリスマス・ソング・メドレー ~こおろぎ単独曲もあった!~

 2nd STAGEからは、みなさんの衣装がポップに、カラフルに、大変身! 先ほど黒ずくめだった小林啓子さんは、肩から足元まである薄い色とりどりの布で身を包まれていました。WING DINGのみなさんと一緒に、復活コンサートでも歌われた日本のヒット曲をメドレーで歌われてましたね。その振り付けには、見覚えのあるものもありました。

 クリスマス・メドレーは、水木誠さん、こおろぎ、Cattac Kidsも加わって、さらに舞台がにぎやかになりました。そして、お馴染みのクリスマス・ソングが英語で歌われていきました。(このメドレーも、誰がどこで加わって何を歌ったか…チェックしきれてなくて忘れてしまいました。残念!)
 キッズやWING DINGの女性がかぶったサンタ帽が可愛かったです。

 そして、衣装替えした こおろぎ、ステキでしたよ~。マフラーをかけた岸さんは、ここでも紳士な雰囲気を醸し出していたし、ト音記号の付いた ちょっと派手なベストを着た津島さんは、バーのマスターみたいだったし(?)、サスペンダーと眼鏡の似合うさとさんは、とっても可愛かったです。そして、そのお姿で、歌って踊るんですよ! これがミーハーしないでいられましょうか!?

 ところで、るんさんの続メイキング日記で「難易度の高い振り付け」と書かれているのを見て、皆さんがミュージカル・スターのごとく踊る場面を想像して「大丈夫かなあ…」と思っていましたが(だって、練習する時間、あまり無かったのでは?)、でも全然大丈夫でしたね! 子どもたちも大人たちも皆揃って、楽しげにダンスされてました。私の妄想したダンスとはずいぶん違うものだったんですが。

 私が一番楽しかったのは「Rudolph The Red-Nosed Raindeer」でした。男性陣がいきなりトナカイの角を頭につけて、サンタ帽の女性陣と交互に並んで踊りだすんですもの。
 こおろぎの皆さんも、リボンと鈴の付いた角をはやして、横を向いてステップを踏んでました。そして、曲にあわせてクルリと正面を向いたときの真面目な顔といったら! ラブリーな角と真剣な顔(特に津島さん)のギャップがツボに入って、笑えてしまいました。全体的に、ピョンピョン元気な振り付けで、みんなで足を跳ね上げている様が可愛くて楽しかったです。
 岸さんの低音を生かしたソロもちょっとだけありましたね! 舞台中央に膝まずくようにして2小節を歌う岸さん。日本語で言えば「役に立つのさ」のところです。最後の「~tonight」(?)の一番低い音が出ませんでしたけど…、そこで「あり?」と 首を傾げたしぐさがキュートでした。ソロが終わって後ろ側の列で歌われているときに、振り上げた手で角が落ちてしまったところも印象的でした。角を付けるよりもダンスをすることを優先されて、開き直って角無しになられたところがいいなあと思いました。失敗ばかり覚えてると思われそうですが…、その後のリアクションがステキだったせいです。許して~。
 ところで…水木さんは男性だけれど、角はつけてらっしゃいませんでしたよね?(というより、そもそもこの歌には参加されてなかったんでしたっけ?)

 続いての「Have Yourself A Merry Little Christmas」は、こおろぎ単独で歌われました。他の皆さんがさっと舞台をあけて、こおろぎが角を取りつつ、マイクの前に立ちました。ここで、津島さんがいつ角を取るのか、ハラハラして見ていたのは私だけじゃなかったみたいです。さとさん、岸さんは、歌の前奏が始まってすぐにトナカイから人間に戻ったというのに、津島さんだけトナカイのままマイクの前に立たれたので、「レポートのネタができて面白いかも…」と、不埒なことを考えていました。でも津島さんは、歌う直前に人間に戻ってしまいました。
 この歌はメドレーの一部だったので短い間でしたけど、でも陶酔することができました。私の横では、赤ワインのせいではなく、もちろん こおろぎの歌声のせいでOtomiさんがグニャグニャになっていて、私に手を差し伸べてくれたので、2人で一緒になってクネクネしてしまいました。

 最後、「Happy Christmas (War Is Over)」では、会場全体が一緒になって「ららら」の部分を歌いました。舞台上で、さとさんが「みんな一緒に」という風にジェスチャーされているのを見て、気分がますます煽られてしまいました。「ららら…♪」なら、歌詞分からなくても歌えるし! 皆さん、意外に声を出して歌われてましたよね? 最後らしく盛り上がったなあと思いました。

 全て終わった後に、小林啓子さんが舞台の上にあがられて、ギターの弾き語りをされました。ボーナス・プログラムというやつです。歌は「アメイジング・グレース」でした。先ほどの賑やかさや盛り上がりとはうってかわって、その透明な歌声に神聖なものさえ感じられました。会場の皆さんも、静かに聞き入ってらっしゃいましたね。
 こうして、クリスマスのハッピーな気分や、ワクワクドキドキや、祈る気持ちや、いろんなものを織り交ぜたショーが終わったのでした。


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